ブロックチェーンが変えるモノと未来への不安
2018/12/25
最近数年、テック方面で話題をさらってたブロックチェーンについて、ちょっと感じていることがありまして。
「楽して儲かる」みたいな旗の元に集まった有象無象が勝手なことをして散々叩かれた挙げ句にぺんぺん草も生えない大草原みたいな状況になってますけども、その影で着実に順位していた企業が来年以降で存在感を出してくるんじゃないかななんて考えています。
正面からブロックチェーンどーん!ってやると色々と問題があるけど、将来的にブロックチェーンでいい感じに成立しそうな市場にて、別の形で先にシェアを取っておくのが良い戦略だと思うよ。
— エリック (@switch_d13) December 18, 2018
どんな新技術もいきなり市場に受け入れられることは少なくて、革新的であればあるほど反発は大きくなったりするもの。(もちろん全く論外だという理由で反発されるパターンもあるけど)
現在はアメリカのガードナーが「過度な期待のピークを過ぎ、幻滅期に突入した」と発表してくれたのもあって(新技術のトレンド指標であるハイプ・サイクルにて)、市場が落ち着いている(というか変な人達が出ていってくれた)が、そこで改めてブロックチェーンが変える世界について考えた方がいいと思ったのでこれを書いている。
まず、ブロックチェーン=◯◯コインみたいな連想から一旦抜け出して、分散型台帳という部分を思い出そう。
インターネットが米軍内で開発され、世に発表されてから今まで長らくその根底にあったのはサーバークライアントモデルというモデルだ。SEやエンジニアになるための勉強や基本情報技術者なんかの試験を受ければ確実に出てくる言葉だろう。TCP/IPとかOSI参照モデルとかそのへんの基本的なレベルとして、初期の段階で出てくる。
つまりこれはサーバー(サービスを提供する者)の中にある情報(HTMLやCSSとかjpgとかetc)をネットワーク層でIPアドレスという名の住所を頼りにたどり着き、取得してクライアント(自分の端末、パソコン、スマホetc)の画面上に表示させる仕組みだ。
つまり情報がある場所が明確で、必要ならばそこにみんなが取りに行く、という基本的に一方通行の情報伝達モデル。
たくさんの人が集まる場所の場合、サーバーもどんどん巨大化させる必要がある。=お金がかかる。
人を集めることと、そこから利益を出すことによる鶏卵みたいな状況。
そして格差が拡大へ。
元々国土が狭い日本よりも、サーバーを詰め込んだ水冷コンテナを大量に積み上げて壊れたら直すより使い捨てで運用する、中西部に広大な土地があるアメリカの方が有利な状況。現在はそこに中国も参戦。
スーパーザックリで誠に申し訳ございませんがこの20年でそのような状況になりました。
それをひっくり返す(大げさ)可能性があるのがこの分散型台帳、ブロックチェーンなのです。
やっぱりアメリカや中国のように人も多くて国土も広かったり、電気代が安いエリアが多少有利と言われているが、それはブロックチェーンの中のビットコイン関連のマイニング(採掘)方面のことだけで、日本だとGMOくらいかな? 頑張っているのは。
※12月25日にGMOがマイニング事業などから撤退することが報じられた。
GMO、仮想通貨マイニング開発中止 特損355億円 「世界トップ性能」うたうも冷え込みに耐えきれず – ITmedia NEWS https://t.co/0HVDnjAgfL
— エリック (@switch_d13) December 25, 2018
話を戻して、サーバークライアントモデルからブロックチェーンモデルに変わると、「情報とは与えられるもの」ではなく「みんなで共有するもの」へと変貌していくわけです。つまり集合知です。
※「少数派の真実よりも多数が事実」となってしまう可能性もあるような気もしないでもないけど。
となるとUGCなど口コミ系のサービスがシンプルにマッチしそうですし、実際に先行してサービスをリリースしているLINEのQ&Aサイト、未来予想、食事や商品などのレビューなど、サーバーで管理するよりもメリットがありそうです。
ただ、集合知となるサービスは常に衆愚というリスクを抱えているという側面もあり、意図しない勘違いで嘘が真実になってしまったり、数の暴力で虚偽を信じ込ませるなんてことが可能にならないような設計にして欲しいと願います。
参考:ブロックチェーンはLINEの“救世主”か? ── LINEが5つの新サービスを発表した理由
企画を組み立てている途中なのでまだ言えないけど、実際にブロックチェーンが実装された社会を想像して、現在の社会とでリプレイスされるサービス、モノ、コトは何なのか? を考えていくのがいいような気もします。
ブロックチェーン先進国の韓国でもまだ研究段階ですし、LINEの各サービスについては実験的な要素も多いけど、このスピード感でローンチしてくる当たり本気なんだろうなと。
サーバーが必要ないということで、非中央集権型なんて言われていますけど、未来ではインターネットも国家が管轄するような気もするし、あんまり期待しすぎない方がいいような気はしていますけどね。
今これ読んでますけど、なかなかおもしろいです。
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