メディアの苦悩とか淘汰とか、PVへのなりふり構わない挑戦とか
最近、色々なところで話をしていると「メディア」と呼ばれる人達が「大変だー」って言ってるのを耳にします。
みんな悩み苦しみ迷っているんです。
何が大変って、もちろんネガティブな意味合いが強いんですが、単純にPVが減っているのはもちろん予算を削減して社員からアルバイトにしたり、取材記事からコタツ記事を増やしたり、そもそもファッションのジャンルだったのに何スイーツのお店のオープン情報とか載っけてんの?と迷走レベルにまで身を落としていたり、現場に社長が出てきて引っ掻き回した挙句、現場の主力が辞めていってさらに迷走したりと、もうどうにもならなくなったりしているようです。
とりあえず有名な人に片っ端からインタビューをしたり、話題になった人に連載コラムを書いてもらったり、特にエンタメ系ではそもそものメディアが目指していた理念や差別化のポイントなんかも無視するような形で、とにかくPV(広告売上)を維持するためのような、一時期の浦和レッズよろしく前線に闘莉王を上げてロングボールを放り込むようなパワープレーを各メディア展開しているような状況を散見します。
これ以上ない背に腹は代えられないという意思表示に胸が熱くなります。
どうしてこうなったのか。
メディアが増えすぎたのもあるし、PV商売が成り立たなくなったのもあるし、上流をニュースアプリが持っていったのもあるし、固定客をつかめなかったのもあるし、効果的な記事広告を制作して売上を作ることも出来ていなかったし、そういうところからいまさらSEOや編集の相談を請けてもどうしようもないからお断りするしかないんだけど、もう少し戦略があれば。。。
「こんな世の中にしたい」、「こういう情報があるといいよね」とかそういうポジティブな感情は必要なんですが、さすがにそれだけだと立ち上げはよくても継続するには至らないっていう事でしょう。「面白い」って多様性があるし、追いかけるにしても時代と共に移り変わるし、それこそ「面白い記事」を作り続けられるような優秀なライター・編集者を抱え続けるなんて、こんなにも流動性の高い業界では至難の業ですし。
かっこいい理念やポリシーも大事だけど、ちゃんと利益が上がる仕組みを作っていかないとなーっていうのを強く感じる冬の始まり。
今年も寒くなりそうだ。
不安はあっても前に進むしか無いんだなぁ。
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